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山県のこれからのコト

祖父の代から山県で木工所を営み、生まれも育ちも山県市の藤岡功さんと、5年前に地域おこし協力隊として伊自良地区に移住した加藤慶さん。2人に共通するのは職人として伝統を守りながらも今の時代にあった生業(=コト)を生み出しているところ。そんな2人に、山県の魅力やこれからのコト、そして新しくコトを始めたい人に向けたメッセージを聞きました。

山県の魅力は伝統や文化を守る職人がいること

加藤:山県の魅力は、伊自良大実連柿をはじめとして、歴史や文化の土台がしっかりあること。でもまだまだ知られていないので、これから広がる余白があると思っています。その余白に魅かれて、山県を選びました。

藤岡:僕は職人が多い町だと思っています。僕らのような家具職人や、土木、そして水栓など技術がある職人が多い。ただ加藤さんが言うように知られていない。真面目で謙虚な人が多いので、PRがうまくない。でもやっぱりその分、町として可能性がすごくあるなと。

人や伝統、地域独自の魅力を育て発信していく

藤岡:「これから地域に恩返しという意味で、会社として何ができるか?」と考えた時に「職人をつくろう。人をつくろう」と思い立ちました。うちの会社の社員は平均年齢25歳で若い職人を育てています。これからも若者を多く採用し、おしゃれでかっこいい職人たちを育てて「職人」が憧れの職業になるように、色々仕掛けていく予定です。

加藤:僕は、白川村と言えば白川郷と連想するように、山県と言えば何かパッとイメージが浮かぶように山県の土地の価値を高めていきたいと思います。もちろん、1つは「山県と言えば伊自良大実連柿」です!

藤岡:伊自良大実連柿は、伝統だよね。山県は自然もいいけど、やっぱりこれからは人。加藤さんをはじめ面白い人がいるというのも1つの差別化になる。いろいろ組み合わせていかないと。

加藤:他と差別化できる要素はたくさんあるので、そこを発信していくのも大事ですよね。干し柿も全国にありますが、あの作業工程や干し方は山県市独自のもの。そういう地域独自のものが大事だと思います。

目指せ、町の新陳代謝!来たれ、コトを始めたい若者!

加藤:これから何かをコトを始める人には、「地域ならでは」にこだわっていくといいかなと思います。誰かがモノや地域を選ぶのは、他にはないその土地の価値があるからで。地域独自のコトにこだわっていくのと、選んでもらえる、リピートしてもらえるようになると思います。

藤岡:僕が一番大事にしているのは時代の変化に敏感になること。いいものをつくれば売れる時代は終わって、今はいいものは当たり前で、ストーリーや情報発信が大切になっています。そういう時代の変化を敏感に察知して、合わせるように自分たちも変わっていく。そういう意味では、町が時代の変化に置いていかれないようにするためにも、時代に敏感な若者が必要です。町の新陳代謝という意味でもどんどん山県に来てくれればいいなと思います!

※2024年8月YAMAGATA BASE HPからの移管分