見出し画像

ほっこりする 里芋の煮っころがし

懐かしいおばあちゃんの味

里芋の煮っころがしを作ってみても、あの懐かしい「おばあちゃんの味」にはなかなかならないもの。

「じゅわじゅわ」…「ぽくぽく」…
目で見て音を聞いて、身体で感じた瞬間に入れる調味料。
作る量や鍋の大きさ、おばあちゃんがおばあちゃんのお母さんやおばあちゃんから、台所で横に並んで教わった味。
それは伝わる家庭の味。

晩秋から冬にかけておいしくなる里芋。ほっくりとねっとりと、独特の食感と甘みがあります。蒸すだけでも美味しい里芋ですが甘辛いたれを絡めた「煮っころがし」は全体に味をつけるのでなく本来の味を中に残すほうが楽しいように思います。里芋は小さめを選んでころころと。白いご飯に甘辛いお惣菜は日本の食卓の原風景。こっくりした味についつい手が伸びます。

里芋の選び方

①、里芋のぬめりは乾燥に弱いので湿気は大切です。土つきは手間がかかりますが、保湿効果があります。ほんのり皮が湿っている方が良いでしょう。
②、ふっくらまるく、お尻の部分が白いものは全体的にしっかり火が通って美味しく頂けます。
③、表面が茶色のものを選びましょう。古いものは黒んだり赤くなっています。乾燥してひび割れてしまったものもさけましょう。
④、袋入りは水滴が溜まっていないものを選びましょう。
⑤、鮮度が落ちると柔らかくなります。出来るだけ固く重いものを選びましょう。

おばあちゃんの里芋の煮っころがし

煮っころがしの材料

・里芋 500g
・だし汁 1と1/2カップ
・砂糖 大さじ2
・醤油 大さじ2
・あれば…はちみつ 小さじ1/2

煮っころがしの作り方手順

①、皮を洗い、剥く。頭とお尻部分を切りのぞいて、頭からお尻に向かって剥いていく。
②、ぬめりがとれるまで水洗いする。
③、固く絞ったふきんでふき、ぬめりをとる。
④、鍋に、だし汁、砂糖、醤油をじゅわじゅわと煮立たったら、③の里芋を入れる。

・落としぶたをして煮汁がぷくぷく煮詰まるくらいの弱火で10分くらい煮る。・上下を返してさらに1分〜2分煮る。・あればハチミツを入れてころころ転がす。つやっとした照りがでます。

里芋の下ごしらえとぬめり

ちょっと昔は里芋はアク抜きのための下茹でが必要でしたが最近はアクが少ないので下茹では基本的には不要です。ただ、味がしみ込みやすいことや、ぬめりが取れるので、下茹でをする場合もあります。

「少しぬめりやねばりがある方が里芋らしくて好き」という方もいらっしゃることでしょう。
味濃くついたぬめりを里芋に絡めて食べるのは大らかな美味しさがあるように思います。
「作り方の③」にあるようにしっかりぬめりをふきとれば上品な仕上がりになります。お好みでお試しください。

ジャガイモやサツマイモよりも、ずっと前から日本人に食されていた里芋。昔から家庭に根付いている味は身体と心をほっこりさせてくれるはずです。

※2024年8月YAMAGATA BASE HPからの移管分