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STORY

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岐阜県山県市で活躍する人々のストーリーをお届けします。
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記事一覧

女性が働きやすく明るい職場/株式会社水生活製作所開発部次長 太田美穂さん

女性チームで誕生した新分野の商品「おぷろ」 株式会社水生活製作所がある山県市は、水栓バルブ発祥の地であることから水まわり製品の製造会社が多い場所です。主に給水栓・浄水器類などを企画・製造・販売する水生活製作所が2010年に発売したのは入浴剤「おぶろ」。この商品は女性社員のアイデアで誕生しました。 塩素を除去する入浴剤「おぷろ」を開発した太田美穂さんは農業大学出身。分野の異なる水生活製作所との出会いは、太田さんが参加した就職イベントでのこと。企業側の話を聞いている際に言われ

山県の「おいしい」が集まる場所/山県ばすけっと店長 山口貴寛さん

山県市ににぎわいをつくりたい 東海環状道山県IC開通を受け、2021年6月1日山県バスターミナルとして山県ICの近くに整備されました。その隣に同年7月にオープンした「山県ばすけっと」は、ぎふ農業協同組合(JAぎふ)が運営しています。オープン当時は「にぎわい創出拠点」と名付けられ、山県市内でバスターミナルを中心としたにぎわいをつくりたいという行政の計画と、地域の中で農業を発展させ、そして地域を活性化させていきたいというJAぎふの思いが合わさり、一緒になってつくりあげた場所で

メンバーやその家族の幸せを実現する仕事/ミズタニバルブ工業株式会社代表取締役社長 水谷真也さん

経営の軸は「人を大切にする」こと 山県市美山地区にあるミズタニバルブ工業株式会社。その敷地に入ると、気持ちの良い挨拶が飛び交います。若者が多く働いており、現在59名の社員のうち半数が20代。1959年に創業し、現在4代目の水谷真也さんが代表を務めています。 6年前に代表に就任してから、大事にしていることは「人を大切にする経営」です。その原点は、創業者である祖父がいつも「人は大事にせな、あかんぞ。家族やからな」と言っていたこと。そして、30代で「物心両面の幸福」という言葉に出

誰でも気軽に来られるお寺に/東光寺住職 彦坂怜宗さん

「ご縁があった場所は運命の場所?! 室町時代後期からある臨済宗妙心寺派のお寺「東光寺」。1500年頃、この土地を持つ華翁頼舜が嵐の夜に池から龍が天に昇って行くのを見たことを和尚に相談したところ、「龍が昇るのは聖なる場所。お寺を建てなさい」と言われ、2年かけて建立したと言われています。それから500年以上が経ち、現在は27代目住職である彦坂怜宗さんがこのお寺を次世代へ繋げようとしています。 東光寺は、妙心寺派のなかで一番位が高いお寺ということもあり、住職になるにはいくつかの条

耕作放棄地を使い農体験を行う「まちづくり拠点」へ/アトレファームジャパン株式会社 代表取締役社長 若原雄一朗さん

年間通して訪れることができる体験農園に 山県市小倉にある「体験農園みとか」は、冬から春にかけてはいちご、初夏からはブルーベリー、ぶどうと続いて、秋はさつまいもと年中収穫体験ができる施設です。カフェも併設しており、施設の農園で採れた果物などを使ったオリジナルメニューも味わえます。 みとかを運営するアトレファームジャパン株式会社の代表取締役社長 若原雄一朗さん。お会いすると、「自分は裏方で、お店の主役はスタッフの方々です」という言葉からお話が始まりました。 みとかは、単なる「

シャワーに美容の付加価値をつけた会社/株式会社田中金属製作所 代表取締役社長 田中和広さん

水栓バルブ部品製造から常識を変えたシャワーヘッド開発へ 近年、様々な高機能を持つシャワーヘッドが広く販売されていますが、その中でもウルトラファインバブルと呼ばれる超微細な泡を生み出すシャワーヘッドは、美容などに嬉しい作用を示すと言われています。そのウルトラファインバブル機能がついたシャワーヘッド「Bollina(ボリーナ)」を生み出したのが、山県市美山エリアに本店がある、1965年創業の株式会社田中金属製作所2代目、代表取締役社長の田中和広さんです。 会社の2代目として生ま

安心な“subako”で待っているから/一鴎 石井まなみさん

滋賀県に生まれ、国内外の各地で働きキャリアを積んだ後、山県に拠点を構えた石井まなみさん。肩書きは料理人で猟師で農家で、飲食業のコンサルタントで、農と食をつなぐフードキュレーター。さらに食や農の体験を通して、引きこもりや不登校の人たちの支援も行っています。一人何役もこなすそのエネルギーは、どこから湧いてくるのでしょう。 「空き家あるよ」の一言で石井さんの住まいは、伊自良川の清流沿いにあります。この地を知ったのは、軽井沢のホテルで料理長として働いていた時。ちょうど退職を意識して

おいしさにはワケがある!どこにも負けないモンブラン/RICO DOLCE 店長 花村 舞さん

オンライン販売で全国的人気店に 2020年のオープン以来、看板商品の「生モンブラン」の他、極薄のクレープ生地とクリームを重ねた「和栗ミルクレープ」、最高傑作と銘打った「こがね」など、和栗にこだわったオリジナリティあふれるスイーツを世に出し、人気を博すRICO DOLCE。品質の高さと極上のおいしさ、見た目の美しさなどから注目を集めています。オンラインで購入できるため、地域を問わず全国にファンがいることも特徴的です。 商品開発や製造に中心的に携わるのは、地元出身・在住の花村

ゆっくりと、しかし後戻りせず、信じる道を行く/川田マンドリン工房 川田 一夫さん

雷に打たれたよう」人生を決めた瞬間山県市で生まれ育った川田さん。野山で遊びながら自然に囲まれて育ち、木を削ったり彫ったりする工作が大好き。高校時代は自分でギターを作って弾くほど、ものづくりは生活の一部でした。その後、岐阜大学へ進学しマンドリンクラブに入部しますが、ここでハマったのは演奏よりむしろ「楽器作り」。折しも東京でギター製作家が弟子を募集していると聞き、いてもたってもいられなくなったそう。「雷に打たれたみたいだった。生きる道が見つかったと思いましたよ」。両親の大反対を押

歴史の息吹を感じ自然を畏怖し、慈しむ/ご住職 土岐邦彦さん

重厚な風格のある山門山県市の大桑には天文16(1547)年まで大桑城が存在し、土岐頼芸やその兄である土岐頼武とその子である土岐頼純の居城でした。その大桑城があった山は現在では古城山と呼ばれています。瑞応山南泉寺(臨済宗妙心寺派の寺院/美濃新四国霊場第六十九番札所)は、大桑城の「南の第」と呼ばれた土岐氏の邸宅跡に建てられた寺院で仁岫宗寿とその弟子の快川紹喜を開山とするお寺として知られています。 正門には重厚な風格のある竜宮門、その先にもう一つ総門があり、門をくぐるとその先に本

新しく面白い事業を始めたい! 国産無農薬バナナの栽培に挑戦/株式会社ワイエス・コーポレーション代表取締役中尾正邦さん

岐阜でも育てられる耐寒性のあるバナナとの出会い山県市藤倉にある4棟の温室一面に広がるバナナの葉。もともと岐阜市内で建物の解体工事や不動産業、福祉施設などを手がけていた中尾正邦さんの温室の光景です。新しい事業を始めようと考える中で、「年齢を重ねることで健康志向になって、『食』に関することがやりたい」と思った中尾さん。せっかくだから他ではやっていない珍しいものをと探していました。 そんな中、アンテナにひっかかったのは岡山の農業法人で編み出された耐寒性を持ったバナナの苗でした。特

手づくりピザ&スパゲティのお店「ピザ屋」/吉田 守光さん

基本を大切にした美味しいピザ山県市高富の閑静な住宅街にそのお店があります。店内のところどころにトリコロールカラーが使われており、イタリアの雰囲気を取り入れ、ゆったりとした時間が過ごせる空間です。お店は1987年にオープン。オーナーである吉田さんは岐阜市(長森)にあるお店で5年半修行後、ピザ専門のお店を地元で開きたいという思いからスタートさせました。当初はテイクアウト専門店でその後、お店で食べれるようにしたそうです。テイクアウトメニューはピザ27品目、パスタ25種類あり、一番人

山県市地域おこし協力隊/河合 祐樹さん

川だけでなく、自然を想う沢山の人に出会いたい山県市美山地区の北部にある古民家テレワークセンター「神崎よってちょ」は、古民家を改装したコワーキング&レンタルスペースです。ここを管理している山県市委託型地域おこし協力隊の河合祐樹さんは、瑞穂市と山県市との2拠点生活をしており、移住者&関係人口増加を目指す任意団体美山ベースキャンプの代表や、川遊びの文化を次世代につなげるためのカンムギプロジェクト実行委員会など様々な活動をしています。 「神崎よってちょ」は数年かけて古民家をDIYし

山県市役所に聞く、山県市ってこんなとこ

Q.起業支援制度について教えてください! A.山県市で新しく創業される方には、市と商工会が連携して創業支援を行なっています。その一つが創業塾。経営指導員が事業の始め方や経営の仕方、税金対策など初歩からレクチャー。起業する方に伴走して、相談に応じながら手厚くサポートします。それだけでなく、地域資源の活用など地域課題の解決につながる事業を行う方には、起業資金の一部を補助しています。 Q.先輩開業者はどんな業種が多いですか? A.美容関係やカフェ、洋菓子店などさまざまです。名